社会保険労務士法人 日本中央社会保険労務士事務所

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ダラダラ残業を防止するには


2011年9月15日  投稿者:社会保険労務士 内海 正人


おはようございます、カリスマ社会保険労務士の内海です。

いつもありがとうございます。

 

今日の1分セミナーは

「ダラダラ残業を防止するには」をお伝えします。


多くの会社で「そんなに忙しくも無いのに社員が残業をしている」

ということがあります。


しかし、残業代の費用対効果を考えたら、

効率よく仕事をし、定時に終わってもらうことがベストです。


また、「ダラダラ残業を防止する方法を教えて欲しい」

というご相談も沢山あります。


こういう場合の防止策は

○ 残業を事前承認制にする

→ 「事前承認=業務命令があった」ということになります

○ これ以外の残業は認めない

→ 労働時間としてカウントしない

という規定を作成し、徹底することです。


具体的には、以下のように就業規則に明記しましょう。

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(残業の事前承認・確認)

第〇条 従業員が所定労働時間を超えて勤務する場合には、

所属長から事前に時間外労働の可否および時間外労働時間数についての

許可を得なければならない。

やむを得ない事由がある場合には、事後承認も認めるものとする。


2 従業員は、業務の遂行に必要な時間数を超えて時間外労働の申請

をしてはならない。


3 所属長の許可を得ずして、時間外労働または休日出勤をしても、

会社は原則としてこれを労働時間としては取り扱わない。
--------------------------------------------------------------------

 


しかし、現実的にはこの規定を設けただけでは厳しいのです。


(1)上記の規定を作成し、運用した

(2)無許可の残業があった

(3)会社は上記3を根拠に残業代を支払わなかった

という場合、賃金不払いとみなされてしまいます。


この点を指導する労働基準監督署も多いのが現実です。


これに関して、参考となる判決があります。

<ユニコンエンジニアリング事件 東京地裁 平成16年6月>

〇 防音工事をしていた社員から残業代の請求があった

〇 会社は「残業は業務命令によるものでなく、拘束性は低い」とし、

  残業代を支払わなかった

〇 社員は裁判所に訴え、残業代を請求した


そして、裁判所の判断は

〇 会社は社員の残業を容認している

〇 会社は労働時間を管理していない

〇 業務命令の有無ではなく、現実的に働いていれば残業

とし、「業務命令が無くても残業である」認めたのです。


上でも書いたように「事前承認=業務命令があった」

という取り扱いになります。


だから、この判決から言えることは

「事前承認が無くても残業になってしまう」ということです。


また、別の判決をみてみましょう。

<かんでんエンジニアリング事件 大阪地裁 平成16年10月>

この裁判で残業についての判断は

○ 所定労働時間内に終わらない仕事を与えた場合

○ 自己申告制の制度の下、本人が残業を申告しなかったとしても

○ 残業代は必要になる

としています。


この2つの判決から言えることは、

○ 就業規則などの規定を作成する

○ これに基づき、形式的に運用する

ということでは、ダラダラ残業を防止できないのです。

 


では、どうしたらいいのかというと「運用の徹底」です。


具体的には

〇 残業承認申請書を作成し、許可する時間、内容を明記する(社員)

→ 社員の残業の内容、量を把握する


〇 残業の承認時間と実際の時間に差異が生じた場合、理由を書く(社員)

→ 社員の業務スキルを把握する


〇 残業を禁止する場合、時間の変更の理由も記載する(上司)

→ 業務の優先順位を把握する

などの運用を徹底させるのです。


実際にここまで行っていれば、裁判所や労働基準監督署の調査でも、

残業とみなされる可能性は低くなります。


なぜならば、この3つは「労働時間の適正把握基準 平成13年4月」

という通達にも明記されているからです。


ただし、こういう管理をすることは手間がかかることになり、

現場の効率を落とす可能性もあります。


だから、導入するとしてもなるべく簡易的な形式にすることが必要です。


一番いけないのは、「規定の作成&形式的な運用」です。

しかし、こうなってしまっている中小企業は少なくありません。

結果、「知らない間に」残業代のリスクをはらんでいるのです。


まずは、規定の作成。

そして、上記3つのポイントを満たした社内文書の作成。

最後に、これらをきちんと運用していくこと(残業管理の徹底)

が重要なのです。 


毎年毎年、労働基準監督署に飛び込む人も増えています。

こういう時代だからこそ、最低限のリスク管理は必要なのです。

 

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(株)日本中央会計事務所・日本中央社会保険労務士事務所
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ご注意ください。

 

■編集後記

私が配信しているポッドキャスト※「成幸組織の作り方」ですが、

色々な方からお声がけを頂けるようになりました。

※ インターネットラジオのこと


労務リスクなども解説していますので、是非、お聞きくださいね。

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