〒105-0003 東京都港区西新橋1-16-5 コニシビル4F
社会保険労務士法人 日本中央社会保険労務士事務所
E-mail:utsumi@j-central.jp
TEL:03-3539-3047(代表)
2012年11月29日 投稿者:社会保険労務士 内海 正人
おはようございます、カリスマ社会保険労務士の内海です。
いつもありがとうございます。
今回は「残業管理と健康問題の関係」を解説します。
当然ですが、残業時間の管理はとても重要です。
なぜならば、残業手当の支払いの問題もありますが、
社員の健康管理の問題が大きいからです。
先日も「社員の残業が月100時間を超えてしまったのですが、
何か問題になりますか?」というご相談を頂きました。
こういう場合、その社員が倒れた場合は労災の問題と関係します。
仮に心疾患等で社員が倒れた場合、
〇 倒れる前月の残業時間の合計が100時間を超えていた
〇 倒れる前2~6ヶ月間の残業時間の平均が約80時間を超えていた
などであれば、過重労働として労災認定される可能性が高いです。
だから、残業が100時間を超えている社員が「体調が悪い」と
会社に申告した場合は、医師による面談を行いましょう。
これは平成20年4月から労働安全衛生法で定められており、
どんな規模の会社でも実施しなければいけないのです。
疲労の蓄積で健康を害する可能性が高くなった社員の
健康状況の把握と体調不良の予防のためです。
特にメンタルヘルスのチェックも行い、精神的な負担も対象となります。
このことについては就業規則に必ず記載しましょう。
参考となる条文は以下となります。
--------------------------------------------------------------------
1週間当たり40時間を超えて行う労働が1ヵ月当たり100時間を超え
疲労の蓄積が認められる従業員が申し出たときは、
会社は、医師による面接指導を行う。
--------------------------------------------------------------------
なお、残業時間が100時間を超え、
社員が死亡した場合の裁判があります。
<フォーカスシステムズ事件 東京高裁 平成24年3月>
〇 システムエンジニアの社員が急性アルコール中毒で死亡
〇 死亡月の前月の残業時間は130時間
〇 遺族は「過労で精神疾患を発症していたことが原因」
として裁判所に訴えた
そして、高裁の判断は
〇 月100時間を超える残業等により、心理的負荷が過度に増大
〇 うつ病等を発症して、大量飲酒したことが死亡の原因
〇 会社の責任を認定
として会社が敗訴したのです。
ただし、この裁判で特筆すべきことは
「この社員は就寝前の時間をブログの執筆等に時間を費やし、
睡眠不足を解消する努力を怠った」
として、会社の過失が減らされたということです。
具体的な金額としては、
〇 地裁の賠償金額が約5,960万円
〇 高裁の賠償金額が約4,380万円
として、本人の健康管理の落ち度として減額されたのです。
とはいえ、急性アルコール中毒による死亡で、
精神障害が原因ということで会社の法的責任を認めたのは、
とても異例なケースです。
残業の抑制など、会社が安全配慮義務を怠ったことが
そもそもの精神障害の原因と判断された裁判です。
たしかに、SEという職種の特徴は残業が長いということはあるものの、
寝る時間を削って、ブログを書いていたことも事実です。
直接の死因が急性アルコール中毒だったことも事実です。
それだけに、会社としては納得できない面もあるかと思いますが、
これが「現実の裁判の結果」なのです。
会社として普段から社員の健康管理に配慮することは重要です。
特に、上記裁判のように「仕事が原因の精神障害」と
「本人の健康管理の落ち度」が結びついてしまうケースがあるからです。
だから、日頃からの注意が大切なのです。
具体的には、
〇 上司による部下の労働時間の管理や健康状態に対するチェック
〇 管理職に部下の労働時間管理や健康管理に関する指導・教育を
適宜行うこと
〇 会社全体で残業削減に取り組むこと
→ ノー残業デーの設置
→ 消灯させ強制的に帰宅させる
などの方法を実施することが重要なのです。
メンタルヘルスの問題は対応が遅れると、
人の命にまでかかわる事態に発展してしまいます。
こうなる前に就業規則を整備し、残業時間の削減を実行しましょう。
--------------------------------------------------------------------
(株)日本中央会計事務所・日本中央社会保険労務士事務所
取締役・社労士 内海正人(うつみまさと)
住所:東京都港区西新橋1-16-5コニシビル4階
電話:03-3539-3047
○顧問契約、単発のご相談(就業規則、雇用契約書など)のお問合せ
→ https://www.roumu55.com/komon.html
--------------------------------------------------------------------
●ご友人、知人にもこのメルマガをご紹介ください。
→ http://www.success-idea.com/magazine/
●恵まれない方のために
皆さんが1クリックすると
協賛企業が慈善団体に寄付してくれます(1クリック=1円)。
今、自分がここにいられることに感謝し、1日1回クリックしませんか。
私も毎日、ワンクリックしています。 http://www.dff.jp/
●本メールマガジンは専門的な内容を分かりやすくするため、
敢えて詳細な要件などは省略していることもございます。
お伝えした方法を実行する際は当社までご相談ください。
また、この内容は掲載日現在の法令や通達などに基づいておりますので、
ご注意ください。
■編集後記
あと2日で師走ですね。
来月の予定をみたら1日、15日、22日の土曜日が全てセミナー講師
の予定が入っていました(汗)。
テーマは年金問題、社労士向けの営業方法、
社労士向けの開業ノウハウセミナーです。
年末のお休みまで体調を壊さずに全開で駆け抜ける予定で、
今年最後の締めくくりに来月も頑張ります!
降格人事はどこまで可能か? | 給料の減額で必要なこととは?
94%の会社が陥る
思わぬ組織の落とし穴!
『組織・人事の解決ノート』

下記にご入力頂ければ、無料レポートをお送り致します。
社会保険労務士法人 日本中央社会保険労務士事務所
社会保険労務士 内海正人
〒105-0003 東京都港区西新橋1-16-5 コニシビル4F
TEL 03-3539-3047 FAX 03-3539-3048
E-mail utsumi@j-central.jp
Copyright 2007-2018. Japan Central Accounting. All Rights Reserved.