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2012年12月 6日 投稿者:社会保険労務士 内海 正人
おはようございます、カリスマ社会保険労務士の内海です。
いつもありがとうございます。
今回は「給料の減額で必要なこととは?」を解説します。
景気がなかなか上向かない状況の中、
「社員の給料を減額したい」というご相談をよくお受けします。
ただし、そういう場合は社員に対して
○ 会社の現状
○ 売上、利益の見込み
○ 今後の予想
などを包み隠さず伝えることが重要です。
そして、給料を減額する場合も
○ 減額幅をできるだけ抑える
○ 急激に下がる社員に対して緩和措置を設ける
→ 例:半年間は現状維持にする
○ 代替的な条件を提示する
→ 例:休日、休暇の増加、労働時間の短縮
などを行い、給料の減額に合意してもらうことが重要なのです。
しかし、これを実施せずにトラブルとなり、
ご相談頂いた下記事例があります。
なお、守秘義務の関係上、実例とは内容を変えております。
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約3年前に景気が悪化し、マネージャー達の給料を約2割減額しました。
そして、このうちの2名が最近になって退職したのですが、
減額分を請求してきたのです。
減額後3年間は何も言わずに働いていたので、
納得していると思ったのですが・・・。
この場合、支払う義務はあるのでしょうか?
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詳細をお聞きすると
○ 会社の現状についての説明会は実施した
○ 個別の同意はもらっていない
とのことでした。
社長は
○ 3年も前のことである
○ その間に何の不平も言わなかったから合意ではないか?
とお話されていました。
これに関して、参考になる裁判があります。
<NEXX事件 東京地裁 平成24年2月>
○ 会社の業績が悪く、マネージャーの給与を20%減額
→ 減額の前に説明会は実施したが、同意書はもらっていない
○ マネージャーは減額後3年間働いた
○ 減額後の勤務態度が悪く、業務命令を軽視した態度をとった
○ 会社はマネージャーを解雇した
○ マネージャーは不当解雇で、「減額分も支払え」と裁判を起こした
そして、裁判所の判断は以下となりました。
○ 減額について社員が「異議を言わないこと=同意」ではない
○ 20%の減額幅は大きく、代替措置等も無い
○ 説明会は実施しているが、財務諸表などの客観的データの提示がない
として給料の減額分については、支払い命令が出たのです。
ちなみに不当解雇については認められず、解雇自体は有効となりました。
以上のように約3年間に渡って減額後の給料を受け取ったとしても、
社員が給料の減額について同意したとは認められないのです。
なお、裁判では代替措置についても触れていて、
20%の幅は大きく、そこを埋める方法の提示がないことは
労働条件の不利益変更と判断しました。
さらに説明会では抽象的に感情に訴えただけとしています。
それは、給料という重要な労働条件を下げるには
財務諸表等の客観的なデータの提示も求めているからです。
ご相談頂いた事例の場合もこの裁判と似ている部分があったので、
未払いの支払いについて逃れることはできないでしょう。
しかし、裁判等になっていないので、
話し合いでの決着(=満額ではなく、折衷案の提示)を
ご提案しました。
なぜならば、裁判になったところで、負ける可能性も高く、
金銭以外の部分でも疲弊するからです。
このように、数年前に給料を減額したからといって
リスクが回避できた訳ではありません
減額時に
○ 客観的なデータを提示しながら、説明会の実施
○ 給料が大幅減額になる場合の代替措置、緩和措置の検討
○ それぞれの社員からの合意書をもらう
などの対応を行うことが必要なのです。
もし、これらの手続きを行わず、給料等を減額した場合は
今の状況は「単に何も起きていない」だけで、リスクは内在化しています。
だから、皆さんの会社で同じ状況が起きているなら、
早めの対策を行うことをおすすめします。
具体的な対策は今さらではあるかもしれませんが、
○ 代替措置、緩和措置などの検討
○ 同意書をもらう
ということです。
内在化しているリスクを放っておくと、
知らない間にリスクが成長していることがよくあります。
そして、リスクが顕在化した時には、
多額の金額を支払う事になるかもしれません。
しかし、会社が厳しいことに変わりはありませんので
早め早めに「正しい手続き」を行なっておくことが重要なのです。
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ご注意ください。
■編集後記
このメルマガは出張先の京都のホテルで書いてますが、
本格的な冬に入った京都は情緒がありますね。
紅葉を見ながら、おいしいものを食べる・・・、
なんて時間はありませんが(汗)。
今日は岡山に移動して、久々のお客様とお会いします。
今年も東に西にお声がけいただいたお客様のところに参上しましたが、
来年もガンガン動こうと思っています。
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