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同僚とのトラブルの対処法は?


2016年8月12日  投稿者:社会保険労務士 内海 正人


 

おはようございます、社会保険労務士の内海です。

 

いつもありがとうございます。

 

 

 


 

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◆平成28年8月号(Vol.21)の内容

 

○ 内部告発した社員は解雇できない?

 

○ 飲み会後の事故は労災か?

 

○ 出向者が起こした問題に対する損害責任は出向元?、出向先?

 

○ 長時間の残業で、社員が倒れたらp>

 

○ 労働基準監督署の調査について


 

 

 

今日は「同僚とのトラブルの対処法は?」を解説します。

 

 

セクハラ、パワハラなどの嫌がらせの問題は多様になっています。

 

 

特にパワハラは、数年前は裁判でもそれほど多くの事例を見ることが

 

無かったですが、最近は本当に多くの事例があります。

 

 

以前は上司が部下に対して「業務の範囲を超えて嫌がらせをしている」

 

というものでしたが、最近では「部下から」「同僚から」パワハラを

 

受けているというご相談も増えてきました。

 

 

この場合、社員が「この上司と仕事をしたくない」「この同僚が嫌い」

 

という話になってきます。

 

 

もちろん、これがパワハラであれば問題なのですが、

 

単なるわがまま、通常レベルの人間関係の行き違いであることもあります。

 

 

これに関する裁判があります。

 

 

<アンシス・ジャパン事件 東京地裁 平成27年3月27日>

 

 

〇 社員Aは同僚Bと2人体制で業務を行うこととなった。

 

 

○ AはBとコミュニケーションが取れないとして、上司の部長に

 

  繰り返し改善を求めた。

 

 

〇 部長はAをチームリーダーに指名し、Bへの仕事の割振りや

 

  指導を行うように指示した。

 

 

〇 AがBに担当業務を行っていないと指摘したら、Bが「自分の

 

  仕事ではない」と反発し、口論となった。

 

 

〇 Aは部長に体制の変更を求めたが、何ら応答がなかった。

 

 

〇 Aは、技術部所属の社員全員とBに対し「Bは顧客対応に

 

  問題がある」というメールを送信した。

 

 

○ この行為がパワハラに当たるとBが主張し、会社はAに対し、

 

  パワハラの調査を実施した。

 

 

○ 会社は「パワハラは無かった」とし、改めてAに対し、Bへの

 

  指導を指示されたが、Aはこれを断った。

 

 

〇 部長から「AとBはお互いをサポートする体制をとること」と

 

  指示があったが、AとB対策をしなかった。

 

 

〇 Aは会社に異動を申し出たが、部長より「今までの体制で仕事を

 

  するか?会社を辞めるか?」と伝えられた。

 

 

○ Aは退職したが、「心身の健康を損ねた」として裁判を起こした。

 

 

そして、裁判所は以下の判断をしたのです。

 

 

〇 パワハラに関しては会社の調査通り、存在しないとした。

 

 

〇 Aが「パワハラを訴えたB」と一緒に仕事を担当することは、

 

  Aの精神的負担がとても大きく、会社は対応をする必要があった。

 

 

〇 よって、会社はAに対し、安全配慮義務が欠けていた。

 

→ 慰謝料 50万円の支払い命令

 

 

この裁判では、Bが主張したパワハラを認められませんでしたが、

 

上司部下の関係でないとしても、特別な判断基準はありません。

 

 

パワハラの基準は

 

〇 明らかに職務の範疇を超えた行為であること

 

〇 被害者側が精神的苦痛を感じていること

 

などです。

 

 

しかし、この裁判で問題となったのは、パワハラの調査後の対応です。

 

 

パワハラはないので「今まで通りの業務を継続せよ」という点で、

 

パワハラとまではいかないが、「トラブルを抱えた社員2人体制で

 

業務をさせること=安全配慮義務違反」と判断しているのです。

 

 

裁判所も「会社は2人のどちらかを他部署へ異動させるか、

 

業務を完全に分離させることが必要であった」と指摘しています。

 

 

さらに、会社がAに対し「同じところで働くか?、辞めるか?」

 

という選択を迫ったことは精神的に追い打ちをかけたと判断されています。

 

 

人間関係でのトラブルの場合、会社はどのような対応をするのかが

 

非常に難しいです。

 

 

「好き」や「嫌い」だけでは発言した者の「わがまま」とも考えられます。

 

 

しかし、実際に業務に支障が出たり、健康問題に発展したら、

 

何らかの対応が必要となるのです。

 

 

具体的に業務に支障がでたら、

 

〇 何が問題なのか

 

〇 解決策はあるのか

 

〇 異動等の検討

 

〇 業務の分離

 

〇 机等の配置の分離(現場の意見として、これだけでも効果は高い)

 

〇 上司が積極的に介入する

 

など、工夫次第で状況が大きく変わることもあります。

 

 

上記の裁判でも、上司が指示等を積極的に行っていたら、

 

Aがここまで追い込まれなかったのではないかと言及しています。

 

 

人間関係のトラブルは組織の大小とは関係ありません。

 

 

まず、業務に支障が出る前に対策を立てることです。

 

 

ここを慎重、かつ、素早く行うことが傷口を広げないこととなるのです。

 

 

さらに、健康問題に発展したら、会社にとっての損失はもっと大きくなる

 

ので、初動はとても重要なのです。

 

 

しかし、多くの会社では

 

〇 そんなことくらいで、ごちゃごちゃ言うな

 

〇 大人なんだから、上手にやれ

 

〇 昔はそんなことは「パワハラ」なんて言わなかった

 

などと言い、そのまま業務を続行させます。

 

 

しかし、「法的にパワハラ等」でなくとも、

 

結果として、社員が精神面も含め、健康を害したら同じことです。

 

 

「最近の若者は、少し言ったくらいで」という意見も聞かれますが、

 

今の管理職にいる年齢の方が入社した当時も同じようなことは

 

言われていました。

 

 

約30年前くらいに入社した世代は「新人類」と呼ばれ、

 

「何を考えているのか、分からない」と言われた世代です。

 

 

その人達が30年経てば、同じようなことを部下の社員に

 

言っている訳です。

 

 

常に同じようなことが繰り返される訳ですから、会社としては、

 

迎合する訳ではありませんが、社会の流れに対応することは必要です。

 

 

結果として、法的な意味はともかく、社員の健康が害されないように、

 

仕事をさせるのが「会社の安全配慮義務」なのです。

 

 

 

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■編集後記

 

 

パタハラという言葉を聞いたことはありますか?

 

 

これはパタニティハラスメントの略で、育児参加しようとする男性社員に

 

対するハラスメントを示す言葉です。

 

 

知り合いの社労士さんが新刊を出版されて、その中に書かれていました。

 

 

日本労働組合連合会が平成25年に調査した結果、このような経験がある

 

男性社員は全体の11.6%だったとのことでした。

 

 

ハラスメントも多様化しています・・・。  


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