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精神疾患と休職の関係について


2016年11月29日  投稿者:社会保険労務士 内海 正人


 

おはようございます、社会保険労務士の内海です。

 

いつもありがとうございます。

 

 

 


 

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では、今日は「精神疾患と休職の関係について」を解説します。

 

 

「最近、言動が変な社員がいますが、解雇できますか?」

 

 

「うつ病の社員がいるのですが、どのような対応を取るべきですか?」

 

 

このようなご相談を受ける機会は本当に多くあり、メンタルヘルス(精神

 

疾患)で悩まれている会社が多数あります。

 

 

会社が精神疾患の問題で、ポイントとなるのは「休職」と「解雇」に

 

ついてです。

 

 

皆さんもお気づきの通り、「言動が変だから解雇」「うつ病だから解雇」

 

というわけにはいきません。

 

 

この場合、休職制度を利用して、社員の状況をみることが一般的ですが、

 

休職制度が無い会社や就業規則で定められていても実際に活用していない

 

会社もあります。

 

 

そもそも、休職とはどのようなものなのかみていきましょう。

 

 

休職とは、「ある社員について業務に就かせることができない、または適当

 

ではない場合に、会社がその社員に対して就業を禁止すること」をいいます。

 

 

具体的には以下となっています。

 

 

〇 私傷病休職

 

〇 事故欠勤休職

 

〇 起訴休職

 

〇 出向休職

 

〇 自己都合休職

 

〇 会社が必要と認めた休職

 

 

 

 

この休職ですが、労働基準法や労働契約法などの法律には特に定めはなく、

 

会社が任意に設けている制度です。

 

 

任意だからと言って、休職制度を設けないと実際に私傷病で長期に休む

 

社員が現れたときに、取り扱いに困ってしまいます。

 

 

例えば、休職のルールが定まっていない会社で、長期療養が必要な社員が

 

現れたら、「いつまで休みを認めるか?」「戻ってこられない時の取扱は?」

 

など、決めることはいろいろあるのです。

 

 

最近は、うつ病に代表される精神疾患の社員が多く現れて、長期休職の対応

 

が必要となる場合が多いです。

 

 

しかし、多くの会社で「精神疾患にかかった社員を解雇したい」と思うのは、

 

程度にもよりますが、精神疾患にかかった社員の言動がまわりの社員に与え

 

る影響で、このように考えるのでしょう。

 

 

これに関する裁判があります。

 

 

<カンドー事件 東京地裁 平成17年2月18日>

 

 

〇 社員は会社に入社して10年を経過し、資材管理を行っていた。

 

 

〇 入社10年目ごろから躁うつ病の症状が出てきた。

 

→ 作業員と口論となったり暴言を繰り返していた

 

→ 勤務時間中に長時間の私用電話を繰り返す

 

→ 他の社員に業務とは関係ない事を話しかける

 

→ 朝礼時に所長に向かって「お前の上司は誰だ」と怒鳴る等

 

 

〇 欠勤が多くなり、休職に入る。

 

 

〇 休職7ヶ月で復職したものの、復職後数ヶ月して再発した。

 

 

〇 会社は「社員が今後休職してもよくなる見込みがない」として、

 

  解雇を実施した。

 

 

〇 社員は「この解雇は不当である」と主張し、裁判を起こした。

 

 

そして、裁判所は次の判断を下しました。

 

 

〇 解雇は解雇権濫用に該当し、無効である。

 

 

〇 会社側が敗訴した。

 

 

この裁判を詳しくみてみましょう。

 

 

この社員は在職10年をこえており、就業規則の休職制度では最大2年の

 

休職期間が取れるとなっていました。

 

 

今回の場合ですが、休職期間が7ヶ月しか取得しておらず、その後、

 

会社の判断で「精神疾患は治らない」としました。

 

 

しかし、その判断に至るまで「医師へ相談」「医師へ意見を求める」と

 

いった行動はせずに解雇しています。

 

 

最大2年間の休職期間があるのに、7ヶ月しか与えず、また、専門家へ意見

 

も求めず判断したのは解雇権の濫用となるのです。

 

 

仮に、復職後休職を与えて完治したら、再び仕事に従事することができる

 

可能性もあったのです。

 

 

この場合、復職の時期が早急で完治していなければ、再度、休職を命じ、

 

今後の回復に期待をかけることが重要となるのです。

 

 

社員が精神疾患で業務に支障をきたした場合、精神科医や心療内科医など

 

の専門家から意見を求め、それを基に会社が判断を行わないといけません。

 

 

事例の裁判では、休職期間が制度でとれる期間(最大2年間)よりも

 

短く(7ヶ月)さらに、専門家の意見を求めた形跡がないので、解雇無効

 

の判断が下されました。

 

 

しかし、

 

〇 長期の休職期間を付与

 

〇 専門家より意見を求める

 

以上のことが実施された場合、この結果が異なっていたかもしれません。

 

 

実施に別の裁判で、休職期間満了した後に解雇した事例で会社が勝った

 

ものがあります。

 

 

独立行政法人N事件(東京地裁 平成16年3月26日)では、

 

〇 休職期間が長期に及んでいた

 

〇 労働者に診断書を提出させ、それでも不十分と判断し、労働者同意を

 

  得て、医師から直接意見を聞くといった対応を行った

 

という対応を実施し、会社の意見が裁判で認められたのです。

 

 

このように、精神疾患等で休職を与える場合、通常の病気やケガとは異なり

 

専門家でも判断が異なるケースもあるので、基本は長期的な視野での対応

 

がベターです。

 

 

また、専門家の意見を集め、会社として適性な判断を行うことが大切です。

 

 

さらに、精神疾患でトラブルとなるケースでは、コミュニケーションの不全

 

がよくあります。

 

 

休職中だから単に「静観」するだけではなく、会社への報告や

 

接触頻度を上げることも必要です。

 

 

(この場合、医師等の意見を聞いて、接触可能なのか?頻度等も事前に

 

相談することをおすすめします。)

 

 

そして、よく検討して協議を重ねることが重要です。

 

 

 

 

 

 

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ついても、当社は賠償責任を負いません。

 

 

また、この内容は掲載日現在の法令や通達などに基づいておりますので、

 

ご注意ください。

 

 

 

■編集後記

 

 

先日、ある記事を読んでいて、とても面白かったので紹介いたします。

 

 

これは、働く人の年齢構成の話で、今までのシステムでは若い人が

 

多数を締め、年齢が高くなるに連れて人数が少なくなるというピラミッド

 

型でした。

 

 

しかし、これからの組織はベテラン社員が多く存在し、多数が40代、

 

50代という組織も増えてきます。

 

 

つまり、ベテラン社員が大多数ということです。

 

 

それに対応した働き方を求めるシステムでなければ、機能しない、もしくは

 

パフォーマンスが最大に発揮できないということでした。

 

 

しかし、今まで経験のない波が押し寄せて来ているので、「全てが試行錯誤」

 

となっています。

 

 

これに取り組む会社も少しずつ増えてきているので、事例等を確認して

 

今後の流れを知ることが重要ですね。 


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