社会保険労務士法人 日本中央社会保険労務士事務所

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様子がおかしい社員の対応について


2017年10月10日  投稿者:社会保険労務士 内海 正人


 

おはようございます、社会保険労務士の内海です。

 

いつもありがとうございます。

 

 

皆さんは就業規則や雇用契約書などの作成でお困りではありませんか?

 

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○ こんな言葉がパワハラになるのです

 

○ 労災事故と取締役個人の責任について

 

○ 2017 育児・介護休業法 改定


 

 

 

では、今日は「様子がおかしい社員の対応について」を解説します。

 

 

「営業のAさん、最近様子がおかしいのですが、会社としてどのような

 

対応をしたら良いのでしょうか?」

 

 

先日届いたご相談ですが、類似の相談は非常に多く、

 

業種、業態、年齢等関係なく、「精神疾患ではないか?」と

 

ご連絡を頂きます。

 

 

この場合、社員個人のプライバシーの問題でもあるので、

 

慎重な取扱いが求められます。

 

 

しかし、腫物に触るような対応をしても解決はできません。

 

 

まず、会社として、このような症状の社員の人が発生したら、

 

その働き方をチェックしましょう。

 

 

 

 

具体的には「残業時間がどのぐらいか?」を押さえることが

 

重要です。

 

 

なぜなら脳、心臓疾患の発症が長時間労働との関連性が強い

 

とされています。

 

 

これにより、労働安全衛生法66条の8で、会社には、医師による

 

該当者への面接指導を行うことが義務付けられています。

 

 

会社は長時間労働等の要件に該当する社員の健康状態を把握し、

 

適切な措置を講じなければなりません。

 

 

また、労災認定された自殺事案には長時間労働であったものも

 

多いことから、この面接指導の際には精神疾患等の発症を予防

 

するために、メンタルヘルス面にも配慮するとされています。

 

 

 

労働安全衛生法66条8とは以下となっています。

----------------------------------------------------------------------

事業者は、労働者の週40時間を超える労働が1月当たり100時間

 

を超え、かつ、疲労の蓄積が認められるときは、労働者の申出を

 

受けて、医師による面接指導を行わなければなりません。

----------------------------------------------------------------------

 

つまり、100時間を超える残業をしていた社員が、

 

医師との面接を希望したら、面接指導を実施しないと

 

いけないということです。

 

 

労働者からの申出については、労働安全衛生法施行規則で、

 

下記のように定められています。

 

 

1.面接指導は、労働者の申出により行うものとする。

 

2.申出は、遅滞なく、行うものとする。

 

3.事業者は、労働者から申出があったときは、遅滞なく、

 

 面接指導を行わなければならない。

 

4.産業医は、該当する労働者に対して、申出を行うよう勧奨する

 

 ことができる。

 

 

この法律は平成20年4月から全面的に適用されおり、

 

就業規則等に記載することがのぞましいです。

 

 

参考条文が以下となります。

----------------------------------------------------------------------

1週間当たり40時間を超えて行う労働が1ヵ月当たり1100時間を超え、

 

疲労の蓄積が認められる従業員が申し出たときは、会社は、医師による

 

面接指導を行う。

----------------------------------------------------------------------

 

 

 

 

この面接指導は「労働者の申出」があった場合に実施すること

 

を法律で義務付けていますが、申出が無ければ放置しても

 

問題ないのでしょうか?

 

 

 

これに関する裁判があります。

 

 

<東芝事件 最高裁 平成26年3月24日>

 

 

〇 社員Aが過重業務により精神疾患を発症した。

 

→ Aは体調不良を伝えて欠勤を繰り返していた

 

→ 業務軽減の申出も行っていた

 

 

〇 Aは会社の安全配慮義務違反を訴え、裁判を起こした。

 

→ 損害賠償を請求

 

 

〇 会社は「Aが自己の精神的健康に関する情報を使用者に申告

 

  しなかった」ことで、過失相殺を要求した。

 

 

そして、最高裁は以下の判断を下したのです。

 

 

〇 労働者が自己の精神的健康に関する情報を使用者に申告

 

  しなかったことを、過失相殺の対象とすることはできない

 

 

この裁判を詳しくみていきましょう。

 

 

Aが会社に「メンタルヘルスに関する情報を与えなった」情報は

 

〇 神経科の医院への通院

 

〇 診断に関わる病名

 

〇 神経症に関わる薬剤の処方

 

等の内容で、プライバシーに属する情報となっていました。

 

 

自分のプライバシーが知られることで人事考課等に影響が出る

 

可能性があるのではないかと考えられます。

 

 

また、就労を継続しようとすることを考えたら、知られたくない情報

 

でもあると考えられます。

 

 

この、健康状態の申出が無くても、「体調悪化による欠勤」や

 

「業務軽減の申出」などをとらえれば、健康状態の申告が無くても

 

労働環境に配慮する必要があったのは明らかです。

 

 

以上により、会社に自己の健康状態を申告しなくても、会社が

 

Aの状況を知ることはできたので、安全配慮義務違反と判断

 

されたのです。

 

 

類似の裁判で、システムコンサルタント事件(東京高裁 平成

 

11年7月29日)があります。

 

 

この事件は精神疾患ではなく、高血圧の基礎疾患を有していた社員が

 

過重労働により、脳幹部出血で死亡した事件です。

 

 

会社は自己責任を主張していましたが、定期健康診断の結果で

 

該当社員の健康状態を知りうることができるため、業務軽減を

 

行わなかったとして会社が負けています。

 

 

 

 

このように「会社が知りうる状況」があれば、安全配慮義務が

 

問われる可能性が高くなるので、注意が必要となるのです。

 

 

 

 

もし、皆さんの会社の社員の様子がおかしいと感じたら、

 

医師による検証が必要になります。

 

 

残業の多い社員なら、大至急、残業を減らすことが最優先です。

 

 

そして、医師等の面談をすすめてください。

 

 

また、残業などが無くても、明らかに「おかしい」と言う場合、

 

業務に支障が出ていれば、業務命令で医師の診断を受診させて

 

下さい。

 

 

これは、本人のためでもあるし、会社を守るためでもあるのです。

 

 

一番やってはいけないことは「放置」です。

 

 

放置しても問題の解決にはなりませんので、該当社員と

 

コミュニケーションをとり、先に進めることを実施して下さい。 

 

 

 

 

それから、就業規則の不備について、よくご相談をお受けします。  

 

 

就業規則はあるものの法改正に対応できておらず古いまま

 

であったり、会社のリスクに配慮した形式になっていないことは

 

よくあります。

 

 

この1文さえ就業規則にあれば、会社を守ることができたのに・・・。

 

そんなことも少なくありません。

 

 

あなたにとって大切なことは会社をトラブルから守ること、そして、社員も

 

守ることです。

 

 

そのためには、会社の状況に合った就業規則を作成することが必要なのです。

 

 

就業規則の徹底対策セミナーを収録したDVDです。

 

 

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無断使用、無断転載を禁じます。

 

これらの事実が発覚した場合は法的措置を取らせて頂きますので、

 

ご注意ください。

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●本記事は専門的な内容を分かりやすくするため、

 

敢えて詳細な要件などは省略していることもございます。

 

お伝えした方法を実行する際は当社までご相談ください。

 

当社にご相談の無い状況でこの情報を利用されて生じたいかなる損害に

 

ついても、当社は賠償責任を負いません。

 

 

また、この内容は掲載日現在の法令や通達などに基づいておりますので、

 

ご注意ください。

 

 

 

■編集後記

 

 

先月の終わりから今月の初めにかけて、都道府県の最低賃金が

 

改定されました。

 

 

https://pc.saiteichingin.info/table/page_list_nationallist.php

 

 

東京都は10月1日から958円となっています。

 

 

各都道府県も9月30日から10月13日の間で改正となっています。

 

 

一番遅いのは高知県で737円ですね。

 

 

パート社員、アルバイト社員を雇用されている会社の方、

 

最低賃金を下回ると法律違反となりますよ。

 

 

該当してしまう人がいらっしゃる場合は、早急な対応が

 

必要となりますので、よろしくお願いします。


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