社会保険労務士法人 日本中央社会保険労務士事務所

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内部告発者の懲戒処分について


2018年1月30日  投稿者:社会保険労務士 内海 正人


 

おはようございます、社会保険労務士の内海です。

 

いつもありがとうございます。

 

 

 

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○ 最低賃金額以上かどうかを確認する方法


 

 

 

では、今日は「内部告発者の懲戒処分について」を解説します。

 

 

皆さんは「公益通報者保護法」をご存じですか?

 

 

この法律は内部告発を行った労働者を保護するもので、2006年

 

4月1日施行され、施行して10年以上経過しました。

 

 

最近では不正会計問題やデータ改ざん問題など企業不祥事に関わる

 

報道が相次いだことや、コーポレートガバナンスの要請などもあり、

 

内部通報窓口への注目度はますます高まっています。

 

 

これまで内部通報制度につきまとっていた「密告」というイメージは

 

少しは払拭され、多少なりとも内部統制システムの一翼を担う制度

 

としての認知度が進んできたように思います。

 

 

しかし、会社にとって、「告発」に対する取り扱いは難しい問題が

 

あります。

 

 

なぜなら、会社にとって、告発内容によっては信用が大きく失墜し、

 

最悪の場合、存続の問題となる可能性もあるからです。

 

 

とはいえ、違法状態が社内に存在し、会社は社員に「それを

 

だまっておけ」と言うのは無理があります。

 

 

 

 

これに関する裁判があります。

 

 

<公立大学法人岡山県立大学ほか事件 岡山地裁 平成29年3月29日>

 

 

〇 A教授は大学理事長に入試改ざんがなされていると告発する

 

  書面を提出した。

 

 

〇 内容は「合格ラインに達していた受験生の実技点数を

 

  採点担当の教員が不正操作して不合格にした」との内部

 

  告発があった。

 

 

〇 大学は内部調査委員会を設置し、内部調査を開始した。

 

 

〇 しばらくして、入試の採点で不正があったと報道された。

 

 

〇 その後、告発内容に対し、外部委員を含む新たな調査委員会を

 

  設置し、調査結果で「改ざんの事実は無い」と発表した。

 

 

〇 そして、大学はA教授に対し、停職3ヵ月の懲戒処分を

 

  行った。

 

 

〇 A教授は「処分は違法だ」と主張し、裁判所に訴えました。

 

 

そして、裁判所は以下の判断を下しました。

 

 

〇 A教授以外の第三者が報道等に情報提供をした可能性が十分に

 

  ある。

 

〇 本件停職処分は無効である。

 

 

→ A教授の主張が通り、大学側の主張は通らなかった

 

 

この裁判の詳細をみてみましょう。

 

 

もし、公立の学校で、入試の採点で改ざんが行われていれば、

 

公益に関わることとなります。

 

 

その場合、それが事実であればもちろん、仮に事実ではなくとも

 

情報提供者がこれを真実であると信じ、かつ、信じるに足りる

 

相当な理由がある場合、懲戒処分は許されないのです。

 

 

なぜなら、これは「公益通報者保護法」にかかわる事項だから

 

なのです。

 

 

そして、この事件で裁判所は「実技試験の得点を低く変更する

 

操作が行われたと信じる理由につき正当性があったと認定できる」と

 

したのです。

 

 

裁判で、情報提供者が特定されていませんが、仮に、A教授

 

だったとしても公益通報者保護法から停職処分は違法であり、

 

無効であると判断されたのです。

 

 

 

 

内部告発と懲戒処分の関係は、会社の信用失墜の問題と関係

 

していますが、力関係で従業員側を守るために公益通報者保護法

 

があります。

 

 

しかし、その有効性を巡って問題が起きているのも事実です。

 

 

そして、裁判所の判断は以下の項目をポイントとしています。

 

 

〇 目的の公益性

 

 

〇 告発の方法

 

 

〇 告発の相当性

 

 

〇 告発内容が真実か、信じるにつき相当な理由があること

 

 

これらを踏まえて判断が下されています。

 

 

しかし、このような事を考える必要のないことが会社にとって

 

良い状態なので、そこを目指さないといけません。

 

 

仮に、何か生じた場合の会社側の課題としては

 

 

〇 違法と感じさせる事実を撲滅する

 

 

〇 社員等が疑念や懸念等を生じた場合、通報しやすい

 

  体制を作っておく

 

 

などが考えられます。

 

 

通報された情報等に速やかに検証を行い、疑念等の早期解消を

 

行うことで、社内、社外からも信用される組織を作ることが

 

重要となるのです。

 

 

今、インフラ、特にインターネット等で誰でも発言できる時代となり、

 

ブログ、SNS等で個人の発言が影響力を持つ時代となりました。

 

 

よって、社員の発言力を規制しきれない時代ともいえます。

 

 

内部から「告発」と言う状況を「抑える」ことよりも

 

日頃からの社内組織のコミュニケーションや、問題解決のための

 

窓口等の設置を行うことが重要でしょう。

 

 

労使の関係の問題のスタートは「些細な事」がほとんどです。

 

 

しかし、放置しておくと急速に問題が成長し、法律を巻き込んだ

 

形になってしまうことが本当に多いのです。

 

 

最初に問題解決をすることで、その後の動きも変わってきます。

 

 

「このぐらいは放っておけ」は何の問題解決にもならないのです。

 

 

 

 

また、採用についてもよくご相談をお受けします。

 

 

入社したら、すぐに出社できなくなり、実は精神疾患を

 

患っていた等のご相談を受けました。

 

 

面接で確認すべきことは人物評価などだけではなく、

 

【法的なポイント】も重要なのです。

 

 

むしろ、その方が重要なこともよくあるのです。

 

 

正直なところ、ここをないがしろにし、性善説に立ち過ぎた

 

採用活動を行なっていくと、落とし穴に落ちる確率が非常に

 

高くなるのです。

 

 

そして、事が起こってから、私に相談にいらっしゃることも

 

本当に多いのです。

 

 

さらに、ご相談に対応していて思うことが「基本的なことの

 

保全さえできていれば、こんなに傷口を広げずに済んだのに・・・」

 

ということです。

 

 

本当に本当に歯がゆい思いを何度も何度もしてきたのです。

 

 

このDVDは面接、採用に関して法的に保全すべきポイントを

 

多角的に解説しています。

 

 

また、「会社の出口」である解雇に関しても「法的な保全が甘い」と

 

いうことがよくあり、結果として、トラブルになった場合は傷口を

 

広げることになります。

 

 

そこで、会社の「入口」、「出口」の両方を保全するという

 

意味から、解雇についても解説しているのです。

 

 

採用・面接の極意と戦略的解雇の方法セミナーを収録した

 

DVDです。

 

 

ご覧になってください。

 

 

 

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無断使用、無断転載を禁じます。

 

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ご注意ください。

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敢えて詳細な要件などは省略していることもございます。

 

お伝えした方法を実行する際は当社までご相談ください。

 

当社にご相談の無い状況でこの情報を利用されて生じたいかなる損害に

 

ついても、当社は賠償責任を負いません。

 

 

また、この内容は掲載日現在の法令や通達などに基づいておりますので、

 

ご注意ください。

 

 

 

■編集後記

 

 

先週の月曜日の雪はまいりました・・・。

 

 

実は、帰宅途中に転んでしまったのです(笑)。

 

 

皆さんも気をつけて下さいね。

 

 

ところで、先週こんな記事がありました。

 

 

1月22日の毎日新聞より

 

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TBS(東京都港区)は22日、社員に労使協定(36協定)を

 

超える時間外労働をさせたとして、東京労働局三田労働基準監督署から

 

労働基準法違反で是正勧告を受けたと発表した。勧告は18日付。

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まだまだ労働基準監督署は動いていますね。

 

 

大手放送局だろうが、広告代理店だろうが関係なしです。

 

 

労働行政も本気と考えられます。

 

 

今まで、調査をしてこなかった業界も「バンバン」入っています。

 

 

さらに、1月25日の朝日新聞では、違法な長時間労働の監督や

 

労働法制の啓発などを行う「特別チーム」を全国のすべての

 

労働基準監督署に新設すると報道されています。

 

 

この動きは、過重労働撲滅に本気ですね。

 

 

しばらく、この動きは続くでしょう。

 

 

昨年も何度も調査の立会をしましたが、調査する側も必死の

 

印象を受けました。


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