社会保険労務士法人 日本中央社会保険労務士事務所

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過重労働の認定基準とは?


2018年2月27日  投稿者:社会保険労務士 内海 正人


 

おはようございます、社会保険労務士の内海です。

 

いつもありがとうございます。

 

 

皆さんは就業規則や雇用契約書などの作成でお困りでは

 

ありませんか?

 

 

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○ ハラスメントと懲戒解雇について

 

○ 内部告発者の懲戒処分について

 

○ 外国人労働者の雇用について


 

 

 

では、今日は「過重労働の認定基準とは?」を解説します。

 

 

働き方改革で残業時間の上限規制が法律で厳しくなることが、

 

予想されています。

 

 

これは、政策として「長時間労働は健康確保、ワークライフバランス

 

にとって悪い要因」ということで、政府は「過労死等ゼロ」に向けた

 

方針をとっているからです。

 

 

今後、残業の上限が設定され、これを超えると罰則の対象と

 

なる法案が国会に提出される予定です。

 

 

長時間労働、とりわけ、残業時間数が健康被害と結びつくという

 

ことで、厚生労働省から労災となる残業時間等の基準が示され

 

て、これに基づいて労災認定が行われているのです。

 

 

 

 

では、この労災認定となる基準をみてみましょう。

 

 

〇 1ヵ月の残業が160時間以上の場合:精神障害発病の原因

 

  となる可能性が高い

 

 

〇 2カ月平均の残業が120時間以上の場合:精神障害発病の原因

 

  となる可能性が高い

 

 

〇 1ヵ月の残業が100時間を超える場合:脳、心臓疾患発病の原因

 

  となる可能性が高い 

 

 

〇 2カ月~6ヵ月平均の残業が80時間を超える場合:脳、心臓疾患

 

  発病の原因となる可能性が高い

 

 

残業時間が上記の基準を満たした場合で、社員等が発症した場合、

 

「業務が原因で発症した」ということになるのです。

 

 

だから、長時間労働で、残業時間が長い会社は「潜在的なリスク」を

 

常に抱えていることになるのです。

 

 

 

 

しかし、多くの社長は「こんな残業はさせていない」とお話しされて

 

いますが、この残業時間には休日労働の時間も含まれるのです。

 

 

例えば、毎日3時間ぐらい残業して、平日と同じような時間で休日出勤

 

した場合、80時間を超えてしまうことはよくあるのです。

 

 

また、この基準を超えていないから大丈夫ということでもありません。

 

 

個別事案でこの認定基準を満たしていないケースでも過重労働が

 

認められた裁判もあります。

 

 

<半田労基署長事件 名古屋高裁 平成29年2月23日>

 

 

〇 Aは自動車用品類取付業務を行う会社に社員として勤務していた。

 

 

〇 Aは自宅で虚血性心疾患のため死亡した。

 

 

〇 Aの妻は半田労基署長に対し、「死亡は過重な業務に起因する」と

 

  して、労災保険の遺族補償給付の申請をした。

 

 

〇 労基署は不支給とした。

 

→ 心疾患発症前の残業時間は約85時間であった。

 

 

〇 妻は不支給処分の取り消しの訴えを起こした。

 

 

〇 第一審(名古屋地裁)は「過重労働は認められない」とし、

 

  妻の請求を棄却した。

 

 

〇 妻は上告した。

 

 

そして、高裁は以下の判断を行ったのです。

 

 

〇 原判決(第一審)を取消す。

 

 

〇 半田労基署長の不支給決定を取り消し、遺族年金等の支給を

 

  決定しなければならない。

 

 

この裁判を詳しくみていきましょう。

 

 

高裁は、時間外労働について次のように指摘しています。

 

 

〇 発症前1カ月間の時間外労働時間は少なくとも85時間48分、

 

  この時間外労働時間数だけでも、脳、心臓疾患に対する影響が

 

  発現する程度の過重な労働負荷である。

 

 

〇 これに加えて、時間外労働の時間において休憩時間が

 

  とれなかった時間があった。

 

 

〇 終業時刻後に時間外労働をしていた時間が存すること。

 

 

以上により、過重性の程度が大きかったことになると判断されたのです。  

 

 

Aについては過去にうつ病を発症していたり、喫煙の習慣があったりと、

 

業務外要因が複数存在していました。

 

 

しかし、これらとの因果関係は認めずまた、深夜の飲酒等も

 

認められたが、日常生活の範囲としたのです。

 

 

 

 

この裁判から言えることは、残業時間の認定基準について以下と

 

考えられます。

 

 

〇 基準を満たせば業務起因性(仕事が原因)がある

 

 

〇 基準を満たしていないことが、業務起因性が無いということは

 

  いえない

 

 

本件では、残業時間は基準に満たしていなくても、業務上の負担を

 

細かく分析し、業務災害として認定しています。

 

 

単なる残業時間の認定基準だけではなく、具体的な残業時間の働き方

 

まで深く検証しているのです。

 

 

この裁判を踏まえて考えなければいけないことがあります。

 

 

まずは残業時間の削減への取り組みです。

 

 

「労災の認定基準を越えていないから大丈夫」ということは事例の裁判

 

でも否定されています。

 

 

となると、まずは残業を削減する事を考えて下さい。

 

 

そして、社員の健康について考えなければいけません。

 

 

定期健康診断の実施は義務なので、社員、全員を受診させて下さい。

 

 

さらに、調子の悪そうな社員、持病がある社員についても要注意です。

 

 

仮に、業務に影響が出るようであれば、業務の見直し、配置換え、

 

さらに、厳しいようであれば業務命令として健診の受診命令を出す

 

等の対応が必要となるでしょう。

 

 

いずれにせよ、残業時間が多くなると、即会社の安全体制が問われる

 

時代となったのです。

 

 

この事をよく認識していただければ、自ずと方法はみえてくるでしょう。

 

 

 

 

また、採用についてもよくご相談をお受けします。

 

 

入社したら、すぐに出社できなくなり、実は精神疾患を

 

患っていた等のご相談を受けました。

 

 

面接で確認すべきことは人物評価などだけではなく、

 

【法的なポイント】も重要なのです。

 

 

むしろ、その方が重要なこともよくあるのです。

 

 

正直なところ、ここをないがしろにし、性善説に立ち過ぎた

 

採用活動を行なっていくと、落とし穴に落ちる確率が非常に

 

高くなるのです。

 

 

そして、事が起こってから、私に相談にいらっしゃることも

 

本当に多いのです。

 

 

さらに、ご相談に対応していて思うことが「基本的なことの

 

保全さえできていれば、こんなに傷口を広げずに済んだのに・・・」

 

ということです。

 

 

本当に本当に歯がゆい思いを何度も何度もしてきたのです。

 

 

このDVDは面接、採用に関して法的に保全すべきポイントを

 

多角的に解説しています。

 

 

また、「会社の出口」である解雇に関しても「法的な保全が甘い」と

 

いうことがよくあり、結果として、トラブルになった場合は傷口を

 

広げることになります。

 

 

そこで、会社の「入口」、「出口」の両方を保全するという

 

意味から、解雇についても解説しているのです。

 

 

採用・面接の極意と戦略的解雇の方法セミナーを収録した

 

DVDです。

 

 

ご覧になってください。

 

 

 

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ご注意ください。

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お伝えした方法を実行する際は当社までご相談ください。

 

当社にご相談の無い状況でこの情報を利用されて生じたいかなる損害に

 

ついても、当社は賠償責任を負いません。

 

 

また、この内容は掲載日現在の法令や通達などに基づいておりますので、

 

ご注意ください。

 

 

 

■編集後記

 

 

シェアリングエコノミーという言葉をご存知ですか?

 

 

乗り物、住居、家具、服など、個人所有の資産等を他人に

 

貸し出しをする、あるいは、貸し出しを仲介するサービスをいいます。

 

 

自家用車を使って、タクシーのように運用するUberが有名ですが、

 

自家用車に限らず、住居やその他の物を貸し出すサービスをいいます。

 

 

近年、欲しいものを購入するのではなく、必要なときに借りればよい、

 

他人と共有すればよいという考えを持つ人やニーズが増えています。

 

 

民泊などもこれですね。

 

 

 

 

このようなニーズ、所有物を提供したい人々を引き合わせるものですが、

 

この人たちは労働者ではありません。

 

 

しかし、自営業者というわけでもなく、中間事業者という位置づけで、

 

今後、増々このような人が増えていくと考えらえます。

 

 

この働き方について、労働法の規制下に置こうとする動きもありますが、

 

これは、単に労働法の問題ではなく、働くこと、生活することなど、

 

私たちの根本の問題となる気がします。

 


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