社会保険労務士法人 日本中央社会保険労務士事務所

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退職勧奨が違法になる?


2018年6月 5日  投稿者:社会保険労務士 内海 正人


 

おはようございます、社会保険労務士の内海です。

 

いつもありがとうございます。

 

 

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では、今日は「退職勧奨が違法になる?」を

 

解説します。

 

 

「退職勧奨とは?」

 

 

先日、ある社長から質問された内容です。

 

 

退職勧奨とは「合意退職してもらう手段」で、簡単に言うと

 

「会社が社員に退職をすすめる」ことです。

 

 

解雇とは異なり、単に「すすめる」だけなので、強制力等は

 

ありませんが、社員側からすれば、「会社にはいられない」と

 

なり、重い意味を持つこととなるのです。。

 

 

そのため、退職勧奨をしたらトラブルになったというケースも

 

多くあります。

 

 

たとえば、話をしたらユニオンに駆け込んだ社員がいて、

 

労使紛争になったという話も聞いていいます。

 

 

そのため、退職勧奨を行う場合は準備が重要となってくるのです。

 

 

具体的には以下の流れとなります。

 

 

〇 退職勧奨の理由の整理

 

 

〇 退職条件

 

→ 例:退職金の増額

 

→ 例:有給休暇の買取

 

→ 例:再就職支援

 

 

〇 退職勧奨実行の段取りの決定

 

 

〇 対象社員と面談

 

 

〇 退職届(もしくは退職合意書)の作成

 

 

〇 合意退職

 

 

ここでポイントとなるのは対象社員との面談です。

 

 

面談する場合は守らなければいけないことがあります。

 

 

それは、「社員等の自由な意思決定が妨げられるような状況、

 

方法で行わないこと」なのです。

 

 

つまり、会社が「強制的に退職をさせること」とみられると

 

社員側の意思表示が無効となってしまう可能性が高くなります。

 

 

退職強要となると退職勧奨そのものが「不法行為」と

 

考えられ、慰謝料の対象となることもあるのです。

 

 

しかし、現場では「早く退職勧奨をすすめたい」「強く迫りたい」

 

等の意見が出る場合も多く、感情的な流れになってしまう場合も

 

見受けられます。

 

 

この場合は冷静にアクションすることをお勧めしますが、

 

参考となる裁判があります。

 

 

<東京女子医科大学事件 東京地裁 平成15年7月15日>

 

 

〇 助教授Aは主任教授選考に応募したが選考から外れた。

 

 

〇 その後、選任されたBは教授になったすぐの経外科職員会議に

 

  おいて、スタッフの大改造を考えており定年までとどまる必要は

 

  ないから自覚のある者は身の振り方を考えるべきとする書面を配布。

 

 

〇 Aは、この文書の対象は自分のことだと認識した。

 

 

〇 その年の医局忘年会でも教授Bは、「スタッフの中にお荷物的存在の

 

  者がいるので死に体で教室に残り生き恥をさらすより英断を願う」と

 

  いう内容の書面を配布し、同様の趣旨のスピーチも行った。

 

 

〇 Aはこの文書の対象者は自分であると感じ、学長やその他の教授も

 

  この文書を読んで対象者はAであると察した。

 

 

〇 学長は後日Bに対して注意をした。

 

 

〇 その後の定例職員会議では、BがAを批判する発言を行い

 

  AとBとで口論となった。

 

 

〇 Aは職場ハラスメントを退職理由として退職届を提出した。

 

 

〇 学長や他の教授はこれを慰留したが辞職するに至った。

 

 

〇 そして、Aは裁判を起こし、大学には雇用契約に基づき公正で平等な

 

  処遇をする義務を負うもので自分を教授に昇格させる義務があったと

 

  主張した。

 

→ 教授昇格差別による差額金560万円、

 

→ 教授昇格されなかったことに対する慰謝料1000万円、

 

→ Bによる退職強要行為は職場環境整備義務違反または不法行為に

 

  当たるとして、退職強要行為により受給できなかった企業年金、

 

  退職金、給与、慰謝料、弁護士費用を求めた。

 

 

そして、裁判所は以下の判断をしたのです。

 

 

〇 大学は教授Bの行為によるAの精神的苦痛に対する慰謝料として

 

  400万円、弁護士費用として50万円,合計450万円を教授Bと

 

  連帯して賠償義務を負うものとされた。

 

 

 

この裁判を詳しくみていきましょう。

 

 

まず争点の1は、教授昇格差別の有無の存在です。

 

そして、争点の2は嫌がらせないし退職強要行為の有無です。

 

 

争点1の判決は、大学教員の人事における自治も憲法の保障する大学の

 

自治の範囲内にあり、学問の高度の専門性の要請から主任敦授会による

 

裁量権が認められる。

 

 

そして、裁量権の行使につき濫用、逸脱があれば違法と評価されると

 

したうえで本件については,規程、内規に従って専門的な見地から

 

多角的な検討内容に沿って客観的な選考が行われたものとしました。

 

 

よってAの主張は認められないとして退けたのです。

 

 

争点2については、教授BはAおよび関係者に認識されることを

 

承知のうえで忘年会における文書配布などの行動をとったもので、

 

侮辱的な表現を用いてAの名誉を毀損する行為は許容されない。

 

 

さらに、Aに精神的苦痛を与えるだけでなく医師または教育者としての

 

評価を下げうるもので多大な損害を与え得る違法性の高い行為であると

 

して、不法行為による損害賠償義務を負うとした。

 

 

 

 

この裁判のように「退職強要」と判断された場合、会社としても

 

言い渡した上司等も大きな犠牲を払うこととなるのです。

 

 

 

 

では、「退職勧奨が違法にならないようにする」にはどうしたら

 

良いでしょうか?

 

 

具体的には以下の対応を面談する時に考慮しましょう。

 

 

〇 勧奨者は2人程度として、威圧感を与えない

 

 

〇 可能な限り就業時間内に実施する

 

 

〇 場所は社内とし、窓がある明るい部屋がのぞましい

 

 

〇 1回の面談時間は30分~60分程度がのぞましい

 

 

〇 対象者が勧奨に応じない場合、執拗な勧奨を避ける

 

→ ただし、説得や説明を行いことは問題ない

 

 

ある事例で、「会社に残るデメリットを伝えた」件について、

 

これは問題ないと判断されたケースもあります。

 

 

 

 

退職勧奨の実施について、解雇同様、社員の労働条件に

 

大きくかかわることなので、慎重に進めることが重要です。

 

 

特に面談等で冷静な対応が必要となります。

 

 

事例の裁判のように「感情的」になってしまうと「火に油を

 

注いでしまう」ことになりかねないので注意しましょう。

 

 

退職勧奨を実施するにはプロジェクトを立ち上げ、外部の

 

専門家(弁護士、社労士等)と一緒に運用することが

 

成功の第一歩と考えられます。

 

 

 

また、採用についてもよくご相談をお受けします。

 

 

入社したら、すぐに出社できなくなり、実は精神疾患を

 

患っていた等のご相談を受けました。

 

 

面接で確認すべきことは人物評価などだけではなく、

 

【法的なポイント】も重要なのです。

 

 

むしろ、その方が重要なこともよくあるのです。

 

 

正直なところ、ここをないがしろにし、性善説に立ち過ぎた

 

採用活動を行なっていくと、落とし穴に落ちる確率が非常に

 

高くなるのです。

 

 

そして、事が起こってから、私に相談にいらっしゃることも

 

本当に多いのです。

 

 

さらに、ご相談に対応していて思うことが「基本的なことの

 

保全さえできていれば、こんなに傷口を広げずに済んだのに・・・」

 

ということです。

 

 

本当に本当に歯がゆい思いを何度も何度もしてきたのです。

 

 

このDVDは面接、採用に関して法的に保全すべきポイントを

 

多角的に解説しています。

 

 

また、「会社の出口」である解雇に関しても「法的な保全が甘い」と

 

いうことがよくあり、結果として、トラブルになった場合は傷口を

 

広げることになります。

 

 

そこで、会社の「入口」、「出口」の両方を保全するという

 

意味から、解雇についても解説しているのです。

 

 

採用・面接の極意と戦略的解雇の方法セミナーを収録した

 

DVDです。

 

 

ご覧になってください。

 

 

 

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●本記事は専門的な内容を分かりやすくするため、

 

敢えて詳細な要件などは省略していることもございます。

 

お伝えした方法を実行する際は当社までご相談ください。

 

当社にご相談の無い状況でこの情報を利用されて生じたいかなる損害に

 

ついても、当社は賠償責任を負いません。

 

 

また、この内容は掲載日現在の法令や通達などに基づいておりますので、

 

ご注意ください。

 

 

 

■編集後記

 

 

働き方改革法案で、労働時間の管理が厳しくなります。

 

 

残業時間の規制は目玉の改正ですが、労働時間の把握について、

 

きっちり実施していかないと厳しいでしょう。

 

 

そのため、多くの会社が労務管理に対する危機感が高まって

 

います。

 

 

お問い合わせもかなり多くなっています。

 

 

多くの会社の意識が変わってきていることを実感しています。

 

 

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